社内の改善活動大会で金賞を受賞
私が勤めている会社では、日々の業務や活動をより良くしていく改善活動を奨励しており、毎年その活動の成果を発表する大会が開催されている。
2016年春、私が所属する部署でも、「過去の数多のプロジェクトの資料や事例(アセット)が共有されておらず、活用出来ていない」ことに問題意識を持ち、若手を中心に「アセットの活用」をテーマとした活動を立ち上げた。
議論の結果、各個人が持っているアセットを集めて整理し、その中から求める資料や情報を検索出来るアプリケーションを作り、それを維持するプロセスを整備することになった。
議論の中で、アプリケーションについては今流行りのAIを活用出来ないかということになり、前々からAIに興味がありプログラムもまぁそれなりに出来るので、アプリ開発担当に手を挙げた。
2016年の夏、それまで担当していたプロジェクトが無事完了し、次のプロジェクトにアサインされるまで2ヶ月ほど猶予があった。
通常は、普段取れない休暇をまとめて取って次のプロジェクトに向けて英気を養ったり、普段参加出来ない研修に参加して知識を詰め込んだりするところなのだが、今回はアプリケーション開発に時間を費やした。
そこからAIの勉強をし、プログラミング(PythonやNode JS)を勉強し、プロトタイプを作る。
作ったプロトタイプをメンバーに使ってみてもらい、「こんな機能も付けられないか」といったフィードバックをもらったり自分でも思いついたりして、機能を追加してまた使ってみてもらう。
特に意識したわけではないのだが、流行りのアジャイル開発というやつらしい。
そんなサイクルをぐるぐる回しているとあっという間に2ヶ月が過ぎ、それなりのアプリケーションを作ることが出来た。
どんな資料が欲しいか文章で問い合わせると、求めている資料やおすすめの資料を提示してくれたり、提示された資料の評価を返すことでAIが学習し、より適切な資料を提示出来るようになるというシロモノだ。
アセットの集約とプロセス策定も目処が立ち、上々の評判だった。
やはり自分が苦労して作ったものを人に使ってもらい、良い評価をもらうのは嬉しい。
それだけで満足だった。
その後、次のプロジェクトが決まり活動に時間が割けなくなったので、大会での成果のプレゼンは他のメンバー(K氏)にお任せだった。
事業本部大会くらいまで勝ち進めたら良いなぁくらいの感覚だったのだが、K氏は「この成果を社内の多くの人に伝え、より多くの人に使ってもらいたい」という強い情熱で素晴らしいプレゼンにまとめてくれ、部大会、事業部大会、事業本部大会を勝ち上がり、なんと全社大会で金賞を頂くことになった。
流行りのAIやアジャイル開発などの受けやすい要素を散りばめ、横展開を視野に成果と今後の展望を情熱的にアピールできたのが良かったらしい。
そのご褒美として、アメリカ本社のエグゼクティブに成果をプレゼンし、研究所を視察し、空いた時間で観光するという1周間のツアーにK氏と共に参加させて頂くことになった。
銀賞のチームから1名、金賞のチームから2名の計14名が参加し、週の前半は本社のあるニューヨーク、週の後半は研究所のあるサンフランシスコという、東海岸から西海岸へアメリカを横断する贅沢なツアーだった。
そんなツアーに参加させて頂けるとは、K氏はじめ、チームのメンバーには感謝しかない。
渡米とランチ
とうとうそのツアーの初日がやってきた。
始発で家を出て、伊丹空港から羽田空港を経由してJFK国際空港へ。
午前10時頃出発し、12時間のフライトの後現地の同日午前10時に到着ということもあり、前日は夜更かし気味に過ごし、機内でしっかり寝て時差ボケを回避しようという作戦を立てたのだが、やはりなかなか寝付けない。
以前から気になっていた「日本のいちばん長い日」や「ラ・ラ・ランド」を観た後、なんとか就寝。
機内食のSoup Stock Tokyoのスープが絶品だった。
JFK空港に着くと、チャーターしたバスで宿舎へ移動。
メンバーの何人かは眠気に絶えきれず寝ていたが、ここで寝てしまうと時差ボケで苦しむことになると思いなんとか我慢。
チェックインした後、ランチを食べにタクシー数台に分乗して移動したのだが、たった数分の移動で$20を請求された。
アメリカは物価が高いなーとか言いながら降りると、数ドルで済んだタクシーもあったようで、さっそくボッタクられたようだ。
しかも予約されていたはずのレストランに行ってみると予約が通っておらず、店の前で30分ほど立ち往生することになった。
写真は早速のトラブルにもめげず、店の前で資料を広げてオリエンテーションを始めるタフな一行。
ようやく店に入ると、広くて綺麗な店内。
おすすめというバーガーセットを頼むと、出てきた! アメリカンサイズのハンバーガーに山盛りのポテト!
ハンバーガーは大きいだろうからと軽めにサンドイッチを頼んだメンバーも、大盛りサンドイッチが3つも載っているプレートを見て顔が引きつっていた。
私はなんとか完食出来たが、完食出来なかったメンバーも多かったようだ。
Uberとサッカー観戦
ランチの後は自由行動だが、K氏がサッカー観戦のチケットを予約してくれていたので、まだ食事中のメンバーを残して2人でヤンキースタジアムへ移動する。
タクシーはもう懲り懲りなので、話題のUberを使ってみることにしたのだが、これがもう便利!
アプリを立ち上げると近くを走っている登録車が地図上にリアルタイムで見え、目的地を入力して決定ボタンを押すと、近くの車がすぐに迎えに来てくれる。
車種やナンバー、運転手の顔と名前と評価、お迎えまでの時間も表示されるので、迎えに来た車がすぐに分かる。
名前の確認をして車に乗り込むと、行き先を告げなくとも目的地まで連れて行ってくれる。
料金も目的地を入力した時点で確定し、クレジットカードで自動で引き落とされる。
結局アメリカ滞在中の移動はほとんどUberを活用することになった。
日本では、二種免許や国への登録が必要だったり、タクシー業界の反発があったりして障壁が高いようだが、日本でも普及して欲しいと思う。
ただし、便利さと運転の粗さは別問題だった。
夕方の渋滞の時間にぶつかってしまったのもあり、急発進と急停車を繰り返す運転で、ヤンキースタジアムに着いたときには吐く寸前で、転げ落ちるようにして車から降りた。
既に試合は始まっていたので、ヨロヨロしながらもチケット記載の席に移動する。
本日のカードはNew York City FC vs. Atlanta United FC。
とりあえずNew York City FCを周りのみなさんと一緒に応援する。
小雨が降っていたが、周りのみなさんは傘もささずに熱狂。
試合は3-1でNYCが勝利。
出場選手などは全然わからなかったが、周りの熱狂ぶりと試合の臨場感を堪能出来た。
スーツケースと電動ノコギリ
さて、さっさと宿舎に帰って寝ようとUberで車を手配しようとしていたところ、K氏が「スーツケースの鍵を家に忘れてきたっぽい。 スーツケースを開ける工具を買って帰りたい。」と宣う。
早速その場でホームセンターを検索し、最寄りのHome Depotへ向かう。
とはいえ、スーツケースを開ける工具とは何を買えばいいのか。
いろいろと悩んだ末、これなら絶対開けられるだろうということで、なんとRYOBIの電動ノコギリをご購入。
渡米初日に電動ノコギリを買うとは、なんと危険な旅行者だろうか。
備え付けの刃が粗目だったので、うまく噛まなかった場合に備えて細目の替刃や、穴を開けた後塞ぐためのガムテープなどもご購入。
電動ノコギリを小脇に抱えてUberで宿舎に戻ると、フロントでマイナスドライバーを借りるK氏。
最終手段に出る前に、ドライバーで鍵穴をガチャガチャやってみるらしい。
「まさかそんなので開くわけ無いだろう」「前代未聞のスーツケースを電動ノコギリで開けるシーンを撮影しよう」とワクワクしすぎて、オートロックの部屋に鍵を閉じ込んでしまい、フロントで鍵の再発行をしてもらってる間に、、、
なんとマイナスドライバーガチャガチャで開いちゃったらしい。
凹型のドライバーで、上手く噛み合ったのではないかとのこと。
TSAロックのしっかりしたスーツケースなのに、ドライバー一本で空いてしまうとは、K氏のピッキングスキルが凄いのか、TSAロックがしょぼいのか。
スーツケースの鍵を過信してはいけないということを実感した。
いずれにしても、電動ノコギリが日の目を見ることは無かった。(後日、返品出来たようだ。)
とてもざんね、、、いや、無事開いて良かった。
さて、翌日はニューヨーク本社のエグゼクティブに向けてのプレゼンである。
<アメリカ出張2017>
アメリカ出張2017-1 金賞受賞でアメリカ横断ツアーへ
アメリカ出張2017-2 未来志向
アメリカ出張2017-3 ニューヨーク観光 その1
アメリカ出張2017-4 ニューヨーク観光 その2
アメリカ出張2017-5 ニューヨーク観光 その3
アメリカ出張2017-6 ニューヨーク観光 その4
アメリカ出張2017-7 サンフランシスコ観光 その1
アメリカ出張2017-8 サンフランシスコ観光 その2
アメリカ出張2017-9 サンフランシスコ観光 その3
アメリカ出張2017-10 サンフランシスコ観光 その4