マーライオンタワーへ向かう
S.E.A.水族館と海の博物館を巡った後、ハードロックカフェで遅めのランチを取ってから遊歩道を歩いてマーライオンタワーへ。
シンガポールと言えばマーライオン。
マーライオンといえばマーライオン・パークにある口から水を吐き出すマーライオンを誰もが思い浮かべるが、セントーサ島にもマーライオンがある。
こちらのマーライオンは口から水を出さない代わりに、高さ38メートルもあり展望台になっているのだ。
マーライオンの伝説と歴史
チケットを買って中に入ると、マーライオンの伝説を綴った映像の上映が始まった。
昔々、マレーシアの王族が対岸に見える大地(シンガポール島)を目指して、荒れ狂う海を乗り越えてようやく辿り着いたところ、ライオンが現れてその地を治めることを許してもらったのだとか。
その王族はライオンを国の守り神とし、「ライオンの都市」を意味する「Singapura」と名付けたとのこと。
映像は日本語字幕も着いていて、英語がわからない家族もストーリーを楽しむことが出来たようだ。
後日もう少し調べると、1964年にシンガポール政府観光局の設置の際に、このライオンの伝承と、シンガポールが昔「テマセク(海の街)」と呼ばれていたことから、フランス語で海を意味するMerと組み合わせてマーライオンがデザインされたのだとか。
映像が終わると、マーライオンの紹介エリアへ。
シンガポールの5箇所に7つのマーライオンがあることの紹介や、子供が楽しめるマーライオン塗り絵などのアトラクションがあり、いずれも日本語の表記もあったので娘は大喜びだった。
マーライオンパークのマーライオンと小マーライオンは前回見て、今回マーライオンタワーを見たので、残り4つあるというマーライオンも巡ってみたい。
口と頭の上からの展望
エレベーターで上に昇ると、マーライオンの口から外を眺めることが出来た。
開口が狭いので正直そんなに良い眺望では無かったが、マーライオンの口の中から外を見るという体験そのものに面白さを感じた。
そこにはカメラマンがいて、商売用の写真だけでなく、自前のカメラでも写真を撮ってくれたのは嬉しかった。
続いて、階段で頭の上へ。
頭の上からの眺望は、高さ38メートル程度なので空から見下ろすという感じでは無いのだが、海風が心地よく、開放感があった。
セントーサの夜景がまた綺麗との噂なので、今度は夜に訪れてみたい。
平和と繁栄の記念コイン
入場の時にもらったカードは、途中にある機械に入れるためのものだった。
機械にカードを入れると、金のコインが出てきた。
単純な仕掛けだが、ただ単にコインをもらうのと、カードと交換で何かが出てくるのでは、確かに後者の方がワクワクする。
表にはマーライオンが彫られ、裏には英語、中国語、日本語で「平和と繁栄」と刻まれていた。
シンガポールの公用語である英語と中国語はわかるのだが、それに加えて日本語で書かれているのは、日本からの出資が多いからなのか、はたまた日本人観光客がそんなに多いのかなどと裏事情に思考を巡らせている最中、長女がとても大切そうにコインを眺めている様子を見て、自分は純真な心を失った大人になってしまったんだなと痛感した。
そんな純真な長女には、お土産物ショップで記念写真付きの置物を買ってあげた。
今の気持ちを忘れないでほしいという願いを込めて。
<後日談>
ちなみにこのマーライオンタワーは、2019年10月20日を最後に、セントーサ島の再開発の一貫で取り壊されてしまいました。