シンガポールで運転免許取得

コロナ禍以前の内容です。

そろそろ来星1年

そろそろシンガポールに来て1年という頃に、同じコンドミニアムに住む日本人同士のバーベキューパーティに参加した。

雑談の中で、「国際免許証の有効期限内なら、簡単な試験を受けるだけでシンガポールの免許証を発行してもらえますよ。私も取得しましたが、何かと便利ですよ。」という話を聞いた。

シンガポールに来る前に念の為に取得した「国際免許証」の有効期限がもうすぐ切れる矢先だった。

そういえば、職場の共用本棚に免許試験の教則本があったな。

この先レンタカーを借りて家族でドライブする機会もあるかもしれない。(この1年は無かったけれども)

話のネタにもなるし、せっかくだからシンガポールの免許証を取ってみようかな。

という考えに至り、シンガポールの運転免許取得にチャレンジすることにした。

シンガポールの交通法規

教則本

早速職場にあった教則本を借りて、試験(Basic Theory Test)に向けて勉強開始。

シンガポールの交通法規は基本的には日本の交通法規と似通っていて、道路標識も日本の標識と同じものが多い。

その一方で、日本は車の荷台に人を乗せるのは違法なのだが、シンガポールでは制限の範囲内であれば荷台に人を乗せるのは合法といった違いもいろいろとあって興味深い。

確かにシンガポールを往来するトラックの荷台には、多くの出稼ぎ労働者が詰め込まれていることが多い。

そのほかにも、罰則(罰点、罰金、免停、免許取り消し)なども当然日本とは違うため、「31~40km/hの速度超過は罰点8、罰金$150」なんてことも1つ1つ覚えた。(教則本の問題集には罰点、罰金を問う問題もあったので仕方なく)

日本では見られないジグザグレーン

さらに、大詰めとしてスマホで模擬試験が無料で受けられるアプリ「BTT Singapore」で試験問題を解きまくる。

のだが、解答が合っているはずなのに間違いとして評価される問題がちらほら。

気になって調べてみると、勉強に使った教則本は数年前に発行されたもので、そこから交通法規がいくつか変わっていたことが判明。

頻繁に法律が変わるシンガポールでは、なおさら最新の教材を使わなければならなかったと反省。

新しい教則本を買おうか悩んでいたところ、シンガポール警察のホームページで教則本と同様のPDFがダウンロード出来ることを発見(第11版)。

改めて最新の交通法規を勉強し直すことになった。

試験申し込みが大変

位置関係

勉強と並行して、試験予約をしなければならない。

試験は、シンガポールの北端にある「Singapore Safety Driving Center (SSDC)」か、もう少し中心に近い「ComfortDelGro Driving Centre (CDC)」で受けられる。

CDCの方は月に1~2回しかスケジュールが無く、あいにくスケジュールが合わなかったのでSSDCで受験することにした。

試験スケジュールはそれぞれのサイトで確認出来るのに、試験申し込みは現地に行かなければならないらしい。

会社帰りに寄って試験申し込みをすることにしたのだが、シンガポールの東端の会社から北端のSSDCまで2時間かかってしまった(地図:黄マル→赤マル)。

何故こんな端っこにあるのだろうか。

窓口で国際免許からの切り替えである旨を伝えると、「アイシー」と言われた。

「分かりました(I see.)」と言われたと思って待っていると、怪訝な顔の窓口の女性。

どうやら「IC(身分証明書)を出せ」ということだったらしい。

1年住んでいても、こういうのは未だに慣れない。

試験はほぼ毎日開催されていて、日程を自由に選ぶことができた。

追加費用を出せば模擬試験も受けることが出来るのだが、特に必要ないと判断。

試験費用11.85ドルを支払って申し込み完了。

南端の自宅までさらに2時間かけて帰らなければならず疲れ果ててしまった。(地図:赤マル→紫マル)

試験当日

SSDC

試験当日は、また2時間かけてSSDCへ。(地図:紫マル→赤マル)

パソコンが並ぶ試験会場に入って、指示された席へ座り身分証明書のみを机の上に置く。

試験の説明が終わると、試験開始。

試験は50分で50問の2~4択問題で、45問以上の正答で合格。

シンガポールの公用語(英語、マレー語、中国語、タミル語)で受けられる。

残念ながら日本語が無いので英語で。

時間が来て試験開始。 したのだが、あまりの簡単さにあっけに取られてしまった。

例えば

問題:もうすぐ横断歩道に差し掛かります。どうするのが正しいですか?

(a) 加速する。 (b) 速度を維持する。 (c)減速する。

皆さんお分かりでしょう。 答えは(c)。

これは極端な例だが、基本的な事が理解出来ていれば回答出来る問題ばかり。

10分程度で全ての回答を終え、見直しするほどでも無かったので終了ボタンを押した。

そして表示されたのは50問中50問正解で、合格。

罰則や制動距離など細かいところまで必死に覚えたのは何だったんだ・・・と思いつつも、無事合格できてほっと一息。

免許発行にまた一苦労

免許切り替え手続き案内

さて、次は免許切り替えの手続き。

事前調査によると、同じSSDC内で手続き出来るはず・・・と思っていると、1枚の張り紙を発見。

なんと、海外免許の切り替えは交通警察署に行かなければならなくなったらしい。

さらに、日本の免許証を英語に翻訳した公式文書が必要との記載があった。

事前調査では翻訳は不要のはずだが、念の為日本国大使館へ行って免許の翻訳を依頼。(地図:赤マル→青マル)

日本国大使館に初めて入ったのだが、まさに日本の市役所の窓口といった感じ。

20分程度、26ドルで翻訳文書を入手。

そこから交通警察署へ移動(地図:青マル→緑マル)すると、窓口が閉まる1時間前になんとか到着。

ところが40分ほど待った挙げ句、必要書類のコピーが必要と言われてしまい、窓口がしまってしまった。

ガイドに書いておくなり、その場でコピーしてくれるなりしてよと思うのだが、日本並みのサービスを期待してはいけない。

シンガポールの運転免許証

後日、書類のコピーを用意して改めて交通警察署へ行って50ドル支払って手続き完了。

結局、日本の免許証の翻訳文書は不要だった。

手続き後2週間ほどで、免許が郵送されてきた。

その後は同僚や友人との話のネタとして見せびらかす程度の用途しかなかったのだが、ブログの記事としてもネタにできたので良しとしよう。

オーストラリアはこの免許証で運転が出来るらしいので、オーストラリア旅行でドライブする計画を立てていたのだが、コロナ禍で行けなくなってしまった。

帰国までに一度くらいはドライブをしたいところだが、どうなることやら。

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