ディーパバリとリトルインディア

光の祭典 ディーパバリ

リトルインディアのSerangoon Road

2018年11月6日はヒンドゥー教の三大祭のひとつ、別名「光の祭典」と言われるディーパバリの日で、シンガポールの祝日だった。

多民族国家であるシンガポールでは宗教も様々で、仏教の仏誕節、イスラム教のハリラヤプアサ、ヒンドゥー教のディーパバリ、キリスト教のクリスマスなど、それぞれの宗教の祭日が祝日になっている。

ディーパバリはヒンドゥー教にとって正月にあたり、富と幸運の女神ラクシュミーを祀り、家業の繁栄を願い戸口に灯明を飾って祝うのだそうだ。

ヒンドゥー教徒の多いインド系の住民が集まる「リトルインディア」では、盛大にディーパバリのお祝いをしていると聞いて、行ってみることにした。

リトルインディアに到着

幸運のシンボル・孔雀

リトルインディアに到着すると、カラフルな孔雀が出迎えてくれた。

ヒンドゥー教では孔雀の羽は幸運のシンボルなのだそうだ。

そしてメイン通りであるSerangoon通りは、ディーパバリを祝うアーチがずっと先まで続いていて壮観だった。

路地の商店街は飾り物と人でいっぱい

路地の商店街を覗くと、ディーパバリのお祝いで使うのか、飾り物が頭上を埋め尽くし、回りは人で埋め尽くされていた。

あまりの活気に早々に退散し、メイン通りを先に進む。

スリ・ヴィーラマカリアマン寺院

スリ・ヴィーラマカリアマン寺院

間もなく、屋根に多数の像を載せたスリ・ヴィーラマカリアマン寺院が見えてきた。

こちらは最高神シヴァの妻で、戦の女神カーリーを祀る寺院なのだとか。

女神ペリヤッチ像

入り口で靴を脱いで裸足になって中に入ると、建物の中にもいたるところに神様の像があった。

シヴァ神や象の頭のガネーシャなどはゲーム等にもよく登場するおなじみの神様なのでなんとなく親近感があるが、中には目を見開いて人の臓物を食べているような神様もいてびっくりした。

後で調べてみると、ペリヤッチという女神がパンドヤ王国の王子の出産を助けたにも関わらず、王がお礼を渡さなかったことから怒り狂い、王を踏みつけ、王妃のお腹を裂いて内臓を食べるという神話を表した像だと言うことがわかった。

日本神話もすごい逸話が多いが、インド神話も負けていない。

ちなみにペリヤッチは大地と子供の守護神だそうだが、子供は泣いて逃げるのではないだろうか。

他にもいろんな造形の神様がいて、とても興味深かった。

読みやすいインド神話の本があれば、読んでみたい。

なんでも揃うムスタファセンター

ムスタファセンター

寺院を出て先に進むと、リトルインディアにある24時間営業の巨大ショッピングモール、ムスタファセンターにたどり着いた。

なんでも揃っているとよく聞くので一度来てみたかったのだが、カバンを持ち歩く人は要注意。

万引き防止のため、入り口手前のカウンターでカバンを預けるか、カバンの開け口を紐でくくって開けられないようにしなければ中に入れないルールなのだ。

店舗の中は所狭しと商品が陳列されていて、まさにドンキホーテのような様相。

大きなショッピングモール全体がそのような状態というから、その品揃えは推して知るべし。

そして人間も商品に負けず劣らずひしめき合っていて、この中で商品を探して買う気にはとてもなれなかったが、妻はスマホ用のスクリーンフィルターと他何点かをお買い上げ。

平日の午前中は比較的空いているらしく、他では中々見られない面白い商品もたくさんあるようなので、また機会を見つけて訪れたい。

本場のインド料理に挑戦

ムスタファセンターを出ると雨が降り出していた。

さらに先にはヴィシュヌ神を祀るスリ・スリニヴァサ・ペルマル寺院があったのだが、雨と疲労のダブルパンチで断念することにした。

雨の中、人混みにまみれつつ来た道を戻りつつ、お腹が空いたので手頃な飲食店を探す。

屋根付きのテラス席があるインド料理店を見つけ、ちょうどテラス席が空いているというのでそこに決めた。

メニューを見るとどれも美味しそう。

ただし家族揃って辛いのは苦手なので、辛く無さそうなバターカレー、チーズナン、酸っぱいものなら大丈夫だろうとサワースープあたりを注文したのだが・・・。

すべてがことごとく辛い!

唯一辛くなかったチーズナンは子供が食べ、他の激辛料理はヒィヒィ言いながら、水をがぶ飲みしつつ胃に流し込む。

日本で食べていたインド料理は、日本人向けにローカライズされていたんだなと痛感した。

翌日は腹痛に苛まれ、トイレで改めてヒリヒリを味わうことになった。

(どこがヒリヒリしたかはあえて言及しませんが、食事中の方がいらっしゃったらごめんなさい。)

夜の風景は別世界

夜のSerangoon通り

食事が終わると辺りは暗くなり、通りの電飾が灯された。

昼間の風景とはガラリと変わり、とても幻想的で綺麗だった。

行き交う人々も気分が高揚しているらしく、そこかしこから「Happy Deepavali」の声が聞こえる。

夜の孔雀

出発地点まで戻ってくると孔雀も電飾が灯り光に照らされて、幻想的な雰囲気を醸し出していた。

普段とは少し違う世界に迷い込んだような町並みと、インド系の人々の数と熱気に圧倒された一日だった。

Happy Deepavali!!

にほんブログ村 海外生活ブログ シンガポール情報へ   にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 30代サラリーマンへ