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シンガポールの就労ビザ
2018年現在、シンガポールのビザには「PR」「EP」「S PASS」「DP」「WP」の5つの種類があるようだ。
- PR(Permanent Residence)
いわゆる永住権。他のビザは有効期間や就労先が定められているのに対し、滞在期間や就労が原則無制限に許可されるが、その分そのハードルは高くなっているようだ。
- EP(Employment Pass)
管理・専門職向けの就労ビザ。月額固定給与が3,600ドル以上、十分な学歴、専門性が高い職種の内定などが前提となる。
- S Pass
中技能職種向けの就労ビザ。月額固定給与が2,200ドル以上、一定の学歴などが前提となる。全従業員の1/5までしか雇えないことになっているようだ。
- DP(Dependent’s Pass)
月額固定給与が6,000ドル以上EP、S Pass保有者の配偶者と21歳以下の子供に発給される家族ビザ。
- WP(Work Permit)
低技能職種向けの就労ビザ。東南アジアの特定の国出身者が建設業などの特定の業種に限って発行される就労ビザ。 土木作業員やメイドなどはこのビザで周辺国から出稼ぎにやってきているそうだ。
自国民の雇用を守る観点と、発展に必要な専門職や労働力を求める観点から需給バランスがあるようだが、近年は自国民の雇用を守る観点が強まり発給条件がどんどん厳しくなっているようだ。
今回は自分のEPと帯同家族のDPを申請することになった。
必要書類がいろいろと
シンガポール赴任予定日が9月17日に決まり2ヶ月を切っていたので、早々に準備をしなくてはいけない。
各種手続きは基本的に会社の手配してくれる現地のエージェントにお任せ
今回は日本の会社を2年間休職してシンガポールの会社に採用される形をとるため、現地の会社の採用プロセスを通して内定を受け、その後EP申請をする流れだった。
現地の会社には必要書類として「家族全員のパスポート」「最終学歴(大学院)の卒業証明書(英語)」「結婚証明書(英語)」「子供の出生証明書(英語)」などが求められた。
パスポートを持っていない次女のパスポートを申請し、卒業証明書は母校に申請して入手出来たが、結婚証明書、出生証明書は日本では発行されていないため、戸籍全部事項証明書を翻訳業者に英語に訳してもらい、翻訳証明書をつけてもらう形をとった。
さらにEPとDPの申請に必要な書類として「大学の卒業証明書(英語)」と「妻の大学の卒業証明書(英語)」を追加で求められた。
「必要書類は最初にまとめて言っておいてよ」と文句を言いつつ各母校に卒業証明書の発行を申し込もうとしたところ、ちょうど当日からお盆休みに入ってしまったようで、あまりのタイミングの悪さに天を仰いだ。
仕方なくお盆明けに大学から証明書を受領して慌てて送付したのだが、結論から言えば採用手続きの方が時間がかかり急ぐ必要はなかった。
採用手続きでは書面で雇用条件を確認して署名をするシーンが割とあり、ここで以前作ったサインが大活躍。
海外の人のそれっぽいサインの隣に、
昇進した事もあり雇用条件は日本のそれよりも良かったのだが、
ビザ申請と渡航日の延期
必要書類を全て送り、後は2週間かかるという審査が終わるのを待つばかりと思っていたのだが、もうそろそろ審査が終わるだろうと思っていた矢先に、「今日ビザの申請をした」と連絡があって愕然とした。
どうもビザ申請の前提となる採用手続きに予想以上に時間がかかった(何に時間がかかったのかさっぱり分からないのだが)ようで、ビザが申請されたのは結局9月10日だった。
当然9月17日の渡航予定日に間に合うはずもなく、渡航予定日はあっさりと10月に延期となった。
(この延期が引っ越しや住居に多大な影響を与えたので、次の記事で愚痴を記したい。)
それからきっちり2週間後に、「基本的にOKだからシンガポールに
家族分も1日遅れで発行され、ビザとしては渡航準備が整った。
後続の手続きの都合もあって10月4日に渡航することとなった。
渡航後の手続き
渡航後にIPAの書類に会社とじぶんの署名を記入して、Clarke QuayにあるEmployment Pass Services Centre に持っていった。
家族1人ずつの写真と指紋を取って手続きは完了。
8ヶ月の次女の写真撮影の時には、係員の方が音が鳴るおもちゃで次女の気を引いてカメラ目線の写真を見事に撮影していた。
数日後に職場にEPとDPのカ
長かった。
次は引っ越し・住居編の予定。