魔法つかいプリキュアにみるメディアミックスと競争社会

「魔法つかいプリキュア」がはじまった

魔法使いプリキュア (引用:©ABC・東映アニメーション)
魔法使いプリキュア (引用:©ABC・東映アニメーション)

少女と一部の大きなお友達向けのアニメ プリキュアの新シリーズ「魔法つかいプリキュア」の放送が始まった。

娘は1時間前からテレビをつけてスタンバイしており、その興奮ぶりが伺える。

前回はプリンセスがテーマだったのに対して、今回は魔法使い。

どんな魔法で敵を倒すのかと思って見ていると、初回の敵は肉弾戦のみでやっつけるという期待を裏切る展開に思わず笑ってしまった。

放送を見終わると、当たり前のように「もう一回見たい」とのたまう。

自分が子どもの頃はVHSが出始めたあたりで、テレビ番組を録画してもう一度見るなどということは夢のまた夢だった。

それが今ではこんな小さな子どもでも空気のように当たり前の技術になっていることに改めて気付き、ジェネレーションギャップが生じるわけだ と納得してしまった。

 

「魔法つかいプリキュア」とおもちゃの実店舗販売のメディアミックス

初回放送のキャンペーンで、放送終了後のキーワードを指定のおもちゃ屋に伝えるとDVDがもらえるらしい。

ネット販売にシェアを奪われ続けている実店舗販売のおもちゃ屋にとっては、このようなメディアミックスを活用し、如何に人を呼び込めるかが今後を生き抜く鍵ということだろうか。

このキャンペーンの裏でどのようにお金が動いているのか、ちょっと気になる。

そういえば以前、会社の研修で「実店舗販売の仮想の企業に対して、ITの観点からコンサルティングを行い、提案活動をする」といった課題に取り組んだのを思い出す。

自分自身、何か欲しいものがあればネットで商品を選んでAmazonでポチっているクチなので、どんな工夫があれば実店舗に行きたいと思うのか、かなり悩んだ。

「手軽さ」に対抗しうるサービスや工夫というのはなかなかに難しい。 「手軽さ」恐るべし。

その時は良いアイデアが浮かばず、ちょうど東京オリンピックが決まった頃だったので、時事に絡めてターゲットとなる客層を外国人観光客に絞った提案をして本質的な問題からは逃げたのだが。

近所でも時々立ち寄っていた本屋さんが閉店するなど実店舗販売が縮小・統合していく中、身近に本屋、おもちゃ屋があって欲しいと願うのは消費者のわがままだろうか。

 

4歳に立ちはだかる競争社会

閑話休題。

放送終了後に表示された合言葉を熱心に覚える娘を見て、妻からの無言のプレッシャーもあり、「じゃあ後でおもちゃ屋に行こうか」と声をかけた。

娘は「みんな合言葉を知らないから、ゆっくり行けばいいよー」とのんきな様子であり、その親である私も午前中に行けばいいだろうとのんきに高をくくっていたのだが、11時頃おもちゃ屋に着いてみるとそれらしい雰囲気は一切なく、店員におずおずと聞いてみると

「え、(とっくに)終わりましたよ?(今頃来て貰えると思ってんの?ププ)」(カッコ内は私の勝手な思い込み)

親子揃ってスピードが重視される競争社会の厳しさを痛感した日曜日であった。

 

プリキュア系おもちゃのライフサイクル

傷心の娘に何か買ってあげようかとプリキュアコーナーへ行くと、先週終わったばかりの「Go! プリンセスプリキュア」のおもちゃがまだ積まれていた。

こういう代替わりのおもちゃはどうなるんだろうと疑問に思ったが、やはり投げ売りされるのね。

その辺りのコストも価格に反映されているのだろうか。

そう考えると、旬が1年未満(クリスマスに買っちゃった家は1ヶ月!?)の割高なおもちゃを買い与えるよりは、長く大切に使ってもらえるおもちゃをプレゼントしたいと思うのはごく自然な親心ではないだろうか。

というわけで、娘を宥めすかして何も買わずに帰ってきました。

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